サガ・シリーズが発売30周年を迎えたようです。
最近になって私もスマホ版「Romancing SaGa Re: Universe」をプレイしています。
マルチタイトル向けに「サガ・フロンティア」のリマスター版も発売されたばかりですし、今後の展開や新しい発表に期待が募るばかりです。
FFに次ぐ人気タイトルとして長きに渡って君臨してきたサガシリーズ。
そもそも何故これほど長きに渡ってサガシリーズが愛されているのか。
それは、やはり画一的になりがちだったRPGというジャンルに様々な革新的な要素、斬新なシステムを生み出し続け唯一無二のゲーム体験を与えてくれたからに他なりません。
王道的な作品とは一味違った魅力がユーザーを熱狂させ続けた理由と言えるでしょう。
今回はそんなサガシリーズがもたらした革新性、斬新なシステムに絞ってお伝えしたいと思います。
皆様に少しでもサガの魅力、面白さを感じて頂ければ幸いです。
それでは、どうか最後までお付き合いください。
ちなみにサガとはいっても刃牙のアレとは無関係です。
携帯機初のRPG
何を隠そう、サガシリーズの一作目、「魔界塔士 sa・ga」は携帯機初のRPGとして1989年に発売されたました。
ある意味、産み出された瞬間から革新的であることを義務付けられたと言えるかもしれません。
Sa・Gaという訳の分からないタイトルもなんだかイカしてます。
容量の少なさと携帯機という制約に合わせて工夫を凝らされたゲーム性は絶賛を呼び、スクウェア初のミリオンタイトルとして記録されます。

他にも、様々な成長システムをもつ人間以外の種族を仲間にできる、武器として銃火器を装備できるなど当時は珍しかった要素が満載です。
フォールアウト以前に核爆弾を武器として使用していたのも革新的だったと言えるでしょう。
レベル性の廃止
当時RPGとして代表的な要素だったレベルによる成長システムを撤廃したのも斬新でした。
同監督が手掛けたFF2がさきがけでしたが、ほとんどのサガ作品では戦闘中に選んだ行動や武器に応じてパラメーターがアップする成長システムが採用されています。

ユーザーの選択によって全く異なるスペックのキャラを創造できる自由度を生み出した革新的なシステムでした。
プレイヤーの選択によってストーリーが変化するフリーシナリオシステム
SFCの第一作、ロマンシング・サガ以降に採用されたシステムですが、それまでは規定されたルートを一本道で辿るRPGの常識を覆し、どこから攻略してもいい、どのような選択をしてもいいという自由度の高いゲーム体験を生み出しました。
また、それまでは禁忌とされていた意図的に悪事を働くといった行為も容認されています。

選択肢に応じて、本当に相手を殺害できるという事実に驚愕したプレイヤーが多くいたことでしょう。
フィールド移動を省略
基本的にRPGは村や洞窟といったロケーションの外にフィールドという概念が存在します。
広大なフィールドを探索させることで世界観を表現したり、町から町へ、村から城へといった移動を体験させる効果が考えられますが、ロマンシング・サガ以降のシリーズではこれらの要素を撤廃。
ロケーションの移動はマップから選択するだけで行えるよう大幅に簡略化されています。
どの主人公を選んでもいい
これもかなり斬新な要素と言えるのではないでしょうか。
以降のサガシリーズでは定番となりましたが、予め用意された数人のキャラクターの内任意の一人を選んで主人公にできる要素です。

先に説明したフリーシナリオシステムと併せて、正にプレイヤーごとに異なるゲーム体験を実現していると言えるのではないでしょうか。
好きな武器種を装備できる
これも独自の一風変わった要素だと思います。
キャラクターはそれぞれ装備に制限がなく、誰でも好きな武器を持たせることが可能です。
種類も豊富に用意されており、剣や槍と言った定番の武器から斧、弓、レイピアや果ては素手でまで多彩なキャラメイクができると言えるでしょう。

武器の選択が主人公の成長に影響する要素も。
シリーズによっては銃などの火器も用意されておりどれを選択するかは正にプレイヤー次第といます。

戦闘中に技を覚える、「ひらめき」システム
ロマンシング・サガ2以降に採用されたシステムで、以後のサガシリーズを象徴する要素ともいえるでしょう。
戦闘中に主に通常攻撃を行うことでランダムで新しい技をひらめく事ができ以後の戦いで使用することが可能できます。
単調になりがちな雑魚敵との戦闘も、新しい技を覚えるという期待を持って臨むことができプレイヤーを飽きさせません。
技同士が繋がる、「連携」システム
サガ・フロンティアシリーズ以降に採用されたシステムで、こちらも以後のサガシリーズでは定番となった要素といえます。
格闘ゲームでいうところのコンボの要素をRPGで再現したようなシステムで、前述した技同士を順番に繋げることで、オリジナルの連携攻撃を生み出すことができます。

表示される名前はそのまま技名をぶつ切りにして組み合わせた形になる為珍妙な連携名が生れることが多く、意図していない偶然的な面白みをもたらしました。
恐らく、サガシリーズは戦闘の面白さに重きをおいてこだわって作っていたのでしょう、同時代のゲームより一歩も二歩も先んじている印象でした(といっても当時のRPGは映像やストーリーに比重を置いていたのもありますが)。
作品ごとに異なる世界観、システム
一作ごとにガラリと世界観やシステムを変更してくるのもサガシリーズの特徴です。
サガフロンティアや、魔界塔士sa・gaといった様々な文化や時代性が共通するカオスな世界が舞台であったり、王道の戦記ものの作品がつくられたりと、次回作は何をやってくれるのか、否が応でも期待が高まりました。

セリフのクセが強ぇ!
サガシリーズの魅力として語られることが多いのが独特の台詞や言い回しです。
初期作品は特に「ばかやろー!」、「なんだーおめーたちはよー」、「かえれ!」に始まり「だれがはいっていいといった!」→「オレだ!」と言った風に全体的に投げやりで突き放しているやり取りが多い印象です。

1997年にサガフロンティアが発売された時期には、FF7を代表するような大作志向、ストーリー重視のゲームが流行していた印象ですが、同ゲームにおいてはセリフは時代に逆行するかのように素っ気なく、ともすれば説明不足とも感じられるほど削ぎ落された印象でした。

また、名言と呼ばれるほどの印象的なセリフが数多いのも特徴です。
「これも いきものの サガか」
「流し切りが完全に入ったのに…」
「血と汗となみだを流せ!」
「アリだ―!」
「殺らせていただきます」
「俺は外で泣く」
など、今なお語り継がれる名セリフの宝庫となっています。
奇跡の大コケ そして伝説へ…
GB、SFC、PS時代と順調にヒット作を生み出し続け、押しも押されぬ人気シリーズとなったサガですが、PS2時代、悲劇は起こります。
ファンの期待を一身に背負って2002年に発売された「アンリミテッド・サガ」は奇跡の大コケ。発売後すぐワゴンセールに直行するという不当な扱いを受けます。
というのも、これまで革新性を謳ってきたサガシリーズにおいてもあまりに先進的、実験的過ぎるゲーム性に、よほどのファンをしても理解が追い付かなかったというのが原因のようです。

あまりにもダメージが大きかったのか、その後長らくサガシリーズは沈黙を続け、2016年のまで完全新作が発売されないという不遇の時期を過ごしました。
そんなアンリミテッドサガですが、攻略情報が充実した現在は当時の評価も見直され、プレイするごとに新しい発見がある名作とされています。
シリーズ初期から革新性や新しい要素にこだわり続け、時代を先取りし過ぎたのが結果的に仇となった形でした。
おわりに
いかがでしたでしょうか。まだまだ語りつくせない程の多くの要素がありますが、少しでもサガの魅力が伝われば幸いです。
まだ未プレイの方は最近リメイクも発売されたロマンシング・サガ3辺りから始めてみるのがおススメです。
それでは、今回の記事はここまでとなります。
皆様も想い出のサガ・シリーズの作品などがあればコメント欄にてお伝えいただければ幸いです。
最後までお読みいただき有難うございました。
またお会いできる日まで。
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