そのむかし、MDとかいう、記録媒体が、ありました。
ミニディスク(英語: MiniDisc)とは、ソニーが1991年(平成3年)に発表し、翌年の1992年(平成4年)に製品化したデジタルオーディオの光学ディスク記録方式、および、その媒体である。略称はMD(エムディー)。MDレコーダーやMDプレーヤーなどで録音・再生ができる。
アナログコンパクトカセットを代替するという目標が開発の背景にあった。
2000年代後半以降、録音媒体としては主にフラッシュメモリに取って代わられていった。
Wikipediaより
ぼくが、小さい頃は、音楽は、今みたいにサブスクやダウンロード販売もなく、CDを買うか、レンタルしてきたCDをカセットやMDにダビング取り込むしかありませんでした。
ぼくが、音楽を聴くことが、カッコいいなあと、思い始めた頃は、メディアの主流はMDでした。
なにせ、CDは、今の基準でいうと、アルバム一枚3千円とかいうボッタくりみたいな価格で売られてたので、ぼくたちは、なかなかCDを手に入れるのはできませんでした。
ぼくは、家にあった、なんかカセットレコーダーみたいな、ガラクタにイヤホンをぶち込んで音楽を聞いていましたが、ともだちにからかわれて、とても恥ずかしかったです。
そこで、ぼくは、お年玉をためて、MDウォークマンを、買おうと、おもいました。
ぼくが、特にかっこいいなあと思ったのは、この機種でした。
このころの、パナソニックは、とてもかっこいいデザインをしていました。
近未来的なフォルムと、特徴的な円の部分を中心に反射された光が広がるように設計されたボディ。
ぼくは、電気屋さんのショーケースを、トランペットにあこがれる黒人少年のような目で見ていました。
なんとかお年玉をためて、はじめて実物を手にしたときは、とても感動したのをおぼえています。
しかし、そこで、ある事に、気が付きました。
そうです、このウォークマンは当然ながら再生専用で、音楽をMDに録音するにはコンポがひつようでした。
ぼくは、コンポを持っていなかったので、コンポを持っていたともだちの家に、録音をしてもらいにいちいち訪れていました。
ちなみに、コンポというのは、プレーヤー、スピーカー、アンプが一体になったものです。

その当時、コンポをもっている友達は、みんなのヒーローでした。
きょだいなスピーカーから流れる重低音は、ウォークマンで音楽をきくのとまた違った迫力が、ありました。
ともだちも自慢したかったのか、その友達のいえにいくと、どこからともなくズンッズンッという音がきこえ、ぼくはとても近所迷惑だなあと感じました。
ちなみにそのともだちが持っていたコンポは、ケンウッドかなにかの製品で、CDが5枚入るという、当時は革新的な機能がついていました。
まるで、ボルトアクション式のライフルのように次弾(CD)を装填する様は、あたらしい未来の訪れを感じさせました。
そんなこんなで、はじめは快くCDの録音を引き受けてくれていた友達でしたが、回を重ねるごとにあからさまに面倒くさがってきたので、ぼくは自分でMDコンポを買おうと思いました。
でも、ぼくのしみったれたお年玉ではそんなちゃんとした機種は買うことができず、リスニング用としては一段劣るMDラジカセで妥協することにしました。

ウォークマン、ラジカセ、ディスクの3種の神器を手に入れたぼくは、それからは狂ったようにマイ・ベストMD(通称:俺MD)をつくりました。
ともだちが家に来て、MDの録音をお願いしてきたときはすこし得意なきもちになりました。
ハッキリ言って、現代人の基準からすればMDの録音作業なんてものはとてもじゃないけどやってられないくらいカッタルイ作業でした。
時間をかけてCDから録音し(30分のアルバムなら30分待たなければいけない)、ガラケーのボタンみたいなデバイスでポチポチ一文字ずつタイトルを入力して、ラベルを貼って文字を書いて……
クリック一つで5秒もあればタグもジャケットもアルバム名も全部網羅してスマホにダウンロードできるネット社会からは考えられない無駄な時間だとおもいます。
だけど、そうしてMDに少しづずつ魂を吹き込むような作業は、当時はとても楽しく、最新のゲームや遊びと同じくらい没頭するに値する作業でした。
一枚一枚異なる選曲が込められたカラフルなMDたちは、すべてがぼくの宝物だったと思います。
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そうしてできたMDは、文字通りレーザーで擦り切れるかというくらい聞き倒し、一曲一曲がとても印象に残っています。
今は、サブスクで、いろんな曲がきける時代ですが、あれはあれで捨てがたい体験だったなあと今にしては感じます。
でも、ぼくも月1000円払って音楽聞き放題ならそっちがよかったです。
あの頃費やした無駄な金と時間、取り返せるものなら取り返してほしいなあと、ぼくは、強く、おもいました!(小学生並みの投げやりな締め)
本日の記事はここまでとなります。
皆様も、MDや音楽にまつわる当時の思い出などがあれば是非ともコメント欄でお知らせください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
またお会いできる日まで。
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